皆様、キリロム工科大学理事長の猪塚です。
カンボジアのコロナ事情は少し以前説明したように、一言で言えばコロナの封じ込みには成功しています。しかし、その一方で国境は封鎖され鎖国に近い状況になっていてアンコールワットに訪れる短期訪問の外国人観光客は限りなくゼロです。
この影響はキリロム工科大学の事業にもありますが、影響として大きいのは日本やカンボジア国外からのキリロム工科大学への視察ができなくなってしまったことです。
Postコロナ、Afterコロナを見据えてキリロム工科大学のリモート視察のようなものを考えてはいますが、そもそもの日本側でのセミナーの開催自体が今年の3月以降はできてません。
そこで新しい試みとしてオンラインでのキリロム工科大学のバーチャルカンパニーのピッチイベントを開催することにしました。詳しくは下記のベンチャー系のメディア「BRIDGE」で ”カンボジア・キリロム工科大、学生らによるスタートアップのデモデイをオンライン開催。——日本のエンジェル投資家ら約50名が参加” という記事になっているのでそちらをご覧ください。「デモデイ」という表現が正しいのかもしれません。8社の事業の詳細かつ的確な説明が書かれています。
今回のイベントを主催したのは新しくできたブイキリロムインキュベーションセンターという部門です。今回のイベントは日本語と英語を混在させたことによる問題がありました。11月ごろには再度、英語のみでキリロム工科大学バーチャルカンパニーピッチイベントを開催してみたいと思います。
今回のピッチイベントで急速に頭角を表したのがZeal(ジール)というバーチャルカンパニーです。将来有望なキリロム工科大学の3年生が率いている会社で、不動産テックまたは建設テックの分野に位置する企業なのですが、日本とカンボジアの市場がニーズが違っているのでどちらにフォーカスするかを市場ニーズを見ながら判断します。
1年以上前から開発を続けているLen of realtyという会社ですがVRを使った語学学習ソフトが完成に近づいてきました。半年ほど前に1度完成したのですが、その後の切りロム工科大学内のユーザーテストが不評で再度作り直すことになってしまいました。キリロム工科大学の1年生と2年生は全員Oculus Goを持っていて、VRのユーザーテストにはとても良い環境になっています。
今回ピッチのメインセッションに登壇したバーチャルカンパニーは8社ですがそのうち2社は法人化が決まっています。残りの6社のうち1社でも多く法人化が決定することを関係者一同願っています。
キリロム工科大学理事長
猪塚武