キリロムグループCEO 猪塚武 のブログ

キリロム グループ CEO 猪塚武のブログです。キリロム工科大学やvKirirom Nature Landなどの事業の話を書きます。

ネットの負の側面は変えられるか?ネット上の評判について思うこと。

 インターネットは世界を変えました。そのことについて疑う人はいないと思います。しかし、全てが良い方向に変わったと思う人も誰もいないでしょう。ネットの負の側面が最近大きくクローズアップされています。

 私は1998年にデジタルフォレストという会社を創業し、インターネットでビジネスをしています。アクセス解析の「Visionalist(ビジョナリスト)」で知名度が上がりましたが、一時はサイバーセキュリティー関連のビジネスもしていました。Visionalistの製品群にパケットキャプチャー(インターネットの盗聴技術)を使った製品が存在したのもセキュリティビジネスの経験からきた名残です。また、VisionalistにはVisionalist SEOという製品もあり、検索エンジン最適化の分析商品をSEO事業者に対して提供していました。

 このブログを読んでいる人は私のブログ「キリロムグループCEO 猪塚武のブログ」からきたのかもしれませんが、ひょっとすると「猪塚武 評判」という検索ワードで来たのかもしれません。このブログは「猪塚武 評判」というキーワードに合わせて書いています。

Google/Yahooのサジェスト汚染を使った悪意のある書き込み

 GoogleやYahooなどの検索エンジンでは検索キーワードを入力するとよく検索されるキーワードが候補として表示されます。これをサジェストと呼びますが、このサジェストは操作が可能です。検索エンジンのAIのアルゴリズムを欺いて本来は表示されるべきではない言葉をサジェストに表示する手法は「サジェスト汚染」と呼ばれています。「猪塚武 評判」というキーワードはこのサジェスト汚染の手法で表示されていると私たちは分析しています。

検索エンジンに対する仮処分裁判

 そもそも、「猪塚武 評判」という回りくどいことをしなくても「猪塚武」で私の評判を落とすコンテンツを出せば良いのですが、検索エンジンの上位に名誉毀損などの法的問題に抵触すると認識されたコンテンツは表示されにくくなります。このGoogleに日本の法律違反でであると理解してもらう手続きが仮処分裁判です。私はGoogleに対してすでに複数回の仮処分裁判をおこなっています。

匿名性と国境を越えた法律の適用範囲を今後どうするか

 インターネット上の書き込みは簡単に国境を超えることができますが、現在の法律はどこの国もそれぞれの国境に縛られます。法律がインターネットの進化についていけていないことがネットの誹謗中傷問題においては大きな課題となっています。

 また、インターネットは設立時から広く匿名性が認められてきましたが、この匿名性をどこまで認めるのかという問題もこれから議論されなくてはなりません。twitterのように広く匿名性を認めてきたメディアによる誹謗中傷があった場合に、その発信者情報開示裁判がもっと簡単で容易になるような法改正が世界的に求められます。