キリロムグループCEO 猪塚武 のブログ

キリロム グループ CEO 猪塚武のブログです。キリロム工科大学やvKirirom Nature Landなどの事業の話を書きます。

キリロム工科大学の入学試験の考え方についてまとめました。

vKiriromグループ CEOの猪塚武です。

 キリロム工科大学を受験する多くの日本人学生に色々な質問を受けるのですが、同じ質問が多いのでブログに背景などを整理していきたいと思っています。

 キリロム工科大学の入学試験は日本の入学試験とは少し違っています。なぜ違っているのか?大きく3つの理由があります。


その1.我々が日本の文部科学省ではなくカンボジアの教育省のルールに従っているから。

その2.我々は政府からの補助金をもらっていないので、補助金をもらっている学校よりも行動に自由度があるから。

その3.我々は学生にとってのドリームスクールを目指しているだけでなく、成長企業にとってもドリームスクールを目指しているから。

 

具体的にどのような違いが出てくるのか見ていきましょう。

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<柔軟な定員>

まず一番大きいのは定員についての考え方だと思います。

日本だと大学が認可される学科ごとに定員が決まっていて、それよりも多くても少なくても問題が起こると思います。背景にあるのは人数あたりの補助金制度だと思います。一方で我々は学生一人当たりの補助金はもらっていないので何人入学するかはキリロム工科大学側の予実管理の問題となっています。キリロム工科大学は変動費的な固定費が多い学校なので学生数をフレキシブルに対応することができます。特にキリロム工科大学の場合は教室と学生寮変動費的な固定費なのが大きいと思います。奨学金による学生はそれでも一定数までしか大学としては経営上リスクを取りにくいですが、一般の学生であればより自由度があります。

 

<個別の入学試験>

キリロム工科大学の入学試験は絶対基準です。なので、1人目から合格を出すことができます。入学は試験の基準を超えた学生の早い者順です。その期のキャパを超えていた場合は次の期での合格となります、人生は長いので半年くらいの待ち時間は気楽に考えましょう。

<入試は成功する学生を選ぶため>

キリロム工科大学の入試は成功できる学生を選ぶためのものです。成功できない学生を受け入れてしまうと学生が不幸になってしまいます。カンボジア人学生の場合は倍率20倍になっていますが、日本人学生の場合は倍率は1.6倍程度(2019年度)です。カンボジア人の場合は自分の学力の相対的な位置付けを知らないので無理そうな人も受けにくるので倍率が高くなっているのかもしれません。一方で日本人学生の方は英検2級の証明書の提出を求めているので受験する学生自体がすでにフィルターされているので倍率は1.6倍程度になるのかもしれません。日本人1期生が英語でとても苦しんでいるので、2期生の英語の基準を上げたことが今回の結果につながっています。このような形で毎年の試験結果とその後の成績を分析しながら成功できる学生は全員入学できるようにするのがキリロム工科大学の入試の考え方です。もちろん修正も必要です、数学とIQが物凄く高いのに英語が全くできない学生を今年は落としてしまいましが(その方は慶応大学のSFCにも合格しています。)、今後は数学とIQがとても良い方は英語の基準を下げることとしました。


<努力しないと絶対に卒業できません>

キリロム工科大学は産業界にとってもドリームスクールを目指しています。大学を卒業したが仕事ができないという学生を生み出さないという誓いがあります。なので授業を受けない、勉強をしない学生が卒業できる可能性は0%です。カンボジア人は全員が勉強するので学生が授業に出ない・勉強しないということを想定していませんでした。(日本だと普通なのかもしれませんが。)現在真面目に勉強しない学生を途中で退学にする制度・留年にする制度を来年度に向けて整備しているところです。考え方としては工場の出荷時の品質管理に近いものがあります。「キリロム工科大学卒業」というブランドにふさわしくない学生には絶対に学位を出さないという決意です。

 

<受験料を取りません。>

可能性がある学生には1人でも試験を受けて欲しいのでキリロム工科大学は受験料を取りません。これは受験料が大きな収入になっている日本の私立大学とは大きな違いです。

 

<面談重視です>

日本人1期生を分析した結果としては面談による選考が望ましいとの結論に達しました。キリロムで成功している学生に近い学生を採用するというものです。(もちろん例外はあります。)共同生活や新興国での生活への耐性、チームワーク力や社会性なども確認されます。一方で、カンボジア人の場合は学力重視・家族の支援・面談という感じです。

 

<オンラインテスト>

キリロム工科大学の入学試験は自宅のPCで受けることができます。パソコンを持っていなかったり、そこに入学試験ソフトをインストールできない学生は不利になりますが、IT学部に入学したい学生が自分のPCを持っていない可能性は低いと考えています。PCを持っている・持っていないのハンディより、東京に住んでいるか地方に住んでいるかの方が大きいと考えています。


飛び級可能>

日本の大学は高校卒業資格に加えて、18歳であることを求めますが、カンボジアの大学は高校卒業資格だけで大丈夫です。なのでキリロム工科大学は高校卒業資格認定をとれば飛び級が可能です。

 

<3年での卒業>

カンボジアの大学生どはオーストラリアをモデルにしています。オーストラリアの大学は一定の資格を満たせば3年で卒業できるのでキリロム工科大学もそうできないかどうかを現在調査中です。

 

キリロム工科大学の春入学はまだ空きがあるので継続募集中です。(5月末まで場合によっては大丈夫。)また、今年から秋入学が日本人にも解放されます。浪人して後悔した人や間違った大学に進学してしまったとお悩みの方、キリロム工科大学の試験を受けてみませんか?

 

vKiriromグループ CEO

キリロム工科大学 理事長 兼務

猪塚武